
北原白秋(明治18年 – 昭和17年)による童謡『砂山』とその随想
「六月(大正十一年)の半ば頃に、私は越後の新潟に行ってまゐりました。私が行くと、新潟の子供たちは非常に喜んで、私のために童謡音楽会を開いてくれました。童謡はみんな私のものばかりをうたふといふので、私もどんなに喜んだか知れません。その日は午後の三時前から、師範学校の講堂に二千人あまりの、各小学校の生徒たちがギッシリつまつて、そして、みんな私を待ち受けてゐました。」ーー
このオーディオブックは、2025年4月12日、日本近代文学館で上演した「朗読タイムレスストーリーシリーズ」を新たに収録した作品です。
著者:北原白秋
朗読:長尾奈奈
制作:声の書店
協力:株式会社 仕事/ROUDOKU.TALKER.JP
再生時間:00:07:16
販売開始日:2025/7/3
大正14年(1925年)「お話・日本の童謡」より
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著者について
明治18年(1885) – 昭和17年(1942)
熊本県生まれ、福岡県山門郡沖端村(現、柳川市)育ち。本名、隆吉(りゅうきち)。 早稲田大学英文科中退。与謝野鉄幹の新詩社に参加し、『明星』で活躍、のち文学者、画家らと「パンの会」を結成。明治42(1909)年、第一詩集『邪宗門』、明治44(1911)年、抒情小曲集『思ひ出』で詩人としての地位を確立し、大正2(1913)年、第一歌集『桐の花』で短歌にも新風をもたらす。大正4(1915)年、文芸雑誌『ARS』、大正11(1922)年には山田耕筰と雑誌『詩と音楽』を創刊。児童雑誌『赤い鳥』で多くの名作童謡を発表し、短歌雑誌『多磨』も創刊した。詩集『東京景物詩及其他』、歌集『雲母集』『雀の卵』『白南風』などを遺し、近代日本を代表する詩人・歌人として多彩な業績を残した。