JP / EN

ならぬ堪忍(41)

ならぬ堪忍

【日本近代文学名作選㊶】

山本周五郎

朗読 長尾奈奈

配信サイト

山本周五郎(明治36年- 昭和42年)による短編小説
「勘弁ならぬというと、どうするんだ」「このまま生きてはおられません、重助を討ち果すか、それともこちらが討たれるか、どっちかに形をつけなければ、私の面目が、どうしてもたたぬ場合なのです」「つまり果合いをするというのだな」 上森又十郎は始めて甥の顔を見た。「できるだけ、堪忍したうえのことです、これ以上は臆病者の謗りを受けます」美しく紅潮した少年の面には、鑿で彫りつけたような決意の表情があらわれていた。」ーー

著者:山本周五郎
朗読:長尾奈奈
制作:声の書店
協力:株式会社 仕事
再生時間:08:39
販売開始日:2025/10/9

*聴き方、販売価格、購入方法、決済方法などは、各配信サイトにてご確認ください。

著者について

山本周五郎

明治36年(1903) – 昭和42年(1967)

山梨県生まれ。本名は清水三十六(しみず さとむ)。少年期から東京木挽町の山本周五郎商店に徒弟として住み込み、大正15年(1926)、『文藝春秋』に『須磨寺附近』が掲載され、文壇出世作となる。昭和18年(1943)には『日本婦道記』が直木賞に推されるが辞退。『樅ノ木は残った』『赤ひげ診療譚』『青べか物語』『季節のない街』『さぶ』『ながい坂』など、時代小説や歴史小説を中心に、誠実で温かみのある人物描写と重厚な物語性を兼ね備えた作品を発表し、映画や舞台においても多く描かれた。